雨風食堂日記【甘味処 川越 あかりや店主の日々雑感】

2007年1月22日(月)

「拝啓、父上様」と「愚者の旅」


テレビは好きなのですが、時間もないし、あまり興味がないのでふだんはドラマを見ないものの、脚本が倉本聰さんと知ると見ないわけにはいきません。

先週始まったばかりのテレビドラマ「拝啓、父上様」です。

さすが倉本さんという感じで、丁寧に作られている良質のドラマですねー。東京、神楽坂が舞台なのですが、 倉本組が撮ると街角のワンシーンも味わい深いです。私は写真が好きなのでドラマもカメラワークが結構気になるのですが、構図やライティングの妙、たとえば板場の忙しさを演出するのに、微妙にハンドで撮って画面をぶらしたり、主人公が一目惚れする女の子との初対面シーンで、町の特徴である坂を生かした憎い演出。あの真っ赤なリンゴが転がるところなんかは映像でないと生きない演出ですね~。

数年前に読んだ倉本さんの自伝的長編エッセーで「愚者の旅」という本があります。
東大生時代の演劇への傾倒、放送作家時代やテレビドラマを手がけるようになってからの裏話や北海道に移り住んでからの厳しい環境の中での富良野塾の話など、とても興味深い内容です。

ドラマを見ればよく分かりますが、言葉を大切にする姿勢はどうもそういった過去の濃密な体験から成るようです。自身も語っていますが、モノを創ること、感動すること、感動させることへのこだわりをもち、そのモチベーションを保ち続けているというのはすごい人だなあと思います。ファンおすすめの本です。

甘味処 川越 あかりや

 

 

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