雨風食堂日記【甘味処 川越 あかりや店主の日々雑感】

2006年12月11日(月)

カレー南蛮うどん始めました!


nanban.jpg暖冬とはいえ、だいぶ寒くなってきましたね~。

新メニュー「カレー南蛮うどん」をはじめました。今日も師走とはいえ、人通りははっきり言って少なかったのですが、そんな状況にもかかわらず、遠方からHPを見て来店してくださったお客様が何組か来られ、まったく有難いなあと思いましたm(__)m

新メニューもさっそく今日はいくつもオーダーをいただいて幸先よいスタートとなりました。カレーソースをベースに色々と手を加えるのですが、秋から始めて、ああでもない、こうでもないとなり、開発(っていうとオーバーですが)に結局2ヶ月ほどかかってしまいました。

試食で毎日カレーが続き、インド人になってしまうのではないかと焦りました 😉
そんなわけでちょっとした自信作です。単品で670円。あんみつとのセットで880円となります。
こころも体も温まってください!

甘味処 川越 あかりや

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2006年12月10日(日)

人体の不思議展と夏目漱石


新聞で人体の不思議展をさいたまスーパーアリーナで開催していると知りました。

 もう10年くらい前になりますが、上野の博物館でやはり同じイベント名で人体標本展をやっていて、とても興味があったので見に行きました。人体標本というと昔、理科室でよく見たホルマリン漬けのくさ~いのを連想しますが、そうではなくプラスティネーション(Plastination、今はプラストミックと言われてるんですね)と呼ばれる人体の水分を樹脂に置き換えて、そのままの状態で展示したり、断面を見せたりする方法です。

もちろんその当時ではかなり珍しい標本で、へぇ~を連発して見ていたのですが、忘れられないのが人体を脳天からつま先まで中央部分を1センチくらいの厚さにスライスした断面標本です。リアルな臓器の構造などに感心しながら何気なく次に向かおうとして、ふとその標本を横から見たら、1~2センチくらいのスライスでもどんな感じの人(人種とか)だか分かるんですよね~。白人のすこし太った方でした。よ~く見ると体毛とかも残ってました。ちなみにこれらの献体はもちろん、生前からの意思によるものです。

こういう風に書くと見せ物みたいですが、病変した臓器や漠然と絵や模型でしか知らなかった人間内部の複雑な構造をリアルに見せられると、不思議のもので「からだ大切にしよ~っと」と思ってしまうから面白いものです:roll:

そのときは同時展示で、なっ、なんと、夏目漱石の脳のホルマリン漬けも展示されていたのですが、当時の日本人の平均の脳の質量に比べてだいぶ大きいと書いてありました。

今回のイベント、ホームページにいくつかの標本写真が載ってます。ちょっとショッキングかもしれませんが、興味のある方はどうぞ。

 →人体の不思議展のホームページ

 

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2006年12月9日(土)

いちご大福、今年も好評です!


itigo.pngおかげさまで今年もあかりやのいちご大福が好評です。

毎年、秋が深まる頃になると店頭で、イチゴ大福まだですかぁ~とお客様によく訊ねられる人気商品なんですが、あかりやではだいたい12月に入るか入らないかくらいにいつも店頭に並び始めます。

ウチのは大福の生地から少しピンク色に苺が透けてみえるように包んでいるのですが、お客様から可愛い~(女性)、いい形だなぁ~(男性)とお褒めの言葉をよくいただきます。 😛

苺は、甘さと酸味のバランスのとれた一品種を産地を限定して使用してます。これがなかなか粒のそろった良いモノを継続して確保するのが大変なんですー。とはいえ、これがこの大福のかなめ。限定生産、毎日売り切れごめんなさいの商品です。

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2006年12月6日(水)

武士の一分


話題の映画、山田洋次監督の「武士の一分」を観に行きました。

藤沢周平シリーズの前2作はDVDで観たことがあり、本作のあらすじもだいたい分かっていたので、じっくりと画面の隅々まで楽しめることができました。一日1シーンだけの撮影だったというだけあって、照明の仕事ひとつとっても、細部にこだわる演出など、ていねいに作られているプロの映画だなあと感じました。

たとえば、檀れい演じる主人公の女房。主人への愛から上役に手篭めにされてしまうわけですが、そんなシーンなど出さずとも、清楚で美しい色白な彼女が着物で座る後姿や首にうっすら汗をかかせるだけで主人公の無念さ・やるせなさを表現しきっています。(これは男性なら多いに共感していただけるのでは・・)

それと、徳平にボソっと語らせる季節感や江戸時代の下級武士の静かでつつましい日常生活の空気感。前2作でもそうですが、質素でも本当に豊かな暮らしというものを考えさせられます。

ちょうど今、読売新聞で山田監督が連載コラム「時代の証言者」を担当しているのですが、映画製作における脚本書きの重要さを自身の半生を通して語っています。黒澤明さんも確か、映画を志す若者には、時間さえあれば、「脚本を書け!」と言っていたらしいですが、逆に言えば本作のような、恐らく原作を読めばフツーの話でさえも、良い本が書ければ人を感動させる映画が作れるってことですよねー。今回も筋は読めるものの、ついほろっとさせられてしまいましたー。:cry:

それと配役の妙。檀れいの清楚な美しさ(この人、洋服よりも断然和服が似合いますね)、私生活からもこの配役を観客に納得させる坂東三津五郎(笑)、いい味だしている笹野高史はこの映画には代役は考えられないですね。

娯楽映画としては申し分ない2時間の時代劇ですが、もうこのパターンはいいかなあというのが正直なとこで、レンタルDVDでもよかったなあというのが本音です。

甘味処 川越 あかりや

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雪国まいたけの社長さん


今日、昼休みにちょっとテレビをつけたら、雪国まいたけの社長さんが出てました。以前にも何かの番組で拝見したことがあったので、一代で苦労して成功した方というのは覚えていたのですが、その波乱万丈な半生と現在を紹介していました。

雪国まいたけはシェアなんと6割!の有名商品ですが、事業のそもそもの始まりはもやし、それも今では当たり前の太もやしの量産だったそうです。今では年商200億を超える企業で社長さんの自宅も立派な御殿。

ここまではよくある話なのですが、社長さんの宝物は何ですが?という問いに、太もやしの量産を成功するまでに奥様と苦労して作業していた取り壊すに壊せない作業場(というか暗~い廃墟のようなところ)だというのです。当初3年間は給料もなかなか出ずに、失敗して商品にならないもやしを奥さんが選別して家に持ち帰り食べて過ごしたそうです。この奥様も腰の低そうなまさに糟糠の妻という感じの方でした。

自分の過去を消してしまうようで取り壊せない作業場、という言葉にこの社長さんの成功の秘訣がありそうです。この社長さん、体をだいぶ鍛えているようなのですが、毎日走る5キロのジョギングも、実は体を鍛えるというよりも、大きくなってしまい自分の思うようにいかなくった会社にストレスを感じ、鬱憤ばらしに始めたというところも、人間臭くてリアリティーがあるなあと思いました。

しかし、苦労して会社を大きくした創業者の話ってホント面白いですねー。 😮
ちなみにホームページでそこらへんの創業秘話が載っています。

甘味処 川越 あかりや

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2006年12月4日(月)

秩父夜祭と酉の市とjazz


週末は熊野神社の酉の市があったり、比較的天気も良かったせいか、観光のお客様が多かったようです。

3日に恒例の秩父夜祭があったとニュースで聞きました。人出が3日の大祭に29万人と言ってましたが、今年の川越まつりは2日で110万人。いかに川越まつりに人が出たかというのを再認識してしまいました。まあ、秩父はアクセスの遠さとか寒い季節の開催にもかかわらず、一日で29万人というのもさすがスゴいですねー。

週末に横浜方面から3人組の中高年男性のお客様が小江戸オリエンテーリングをして来店くださったのですが、しみじみと「川越っていいトコだねぇ~。」とおっしゃられていたのが印象的でした。お見事全問正解!楽しんでいただけたようで何よりでした。

土曜の夜は新所沢のスワンで親友のドラマー川口昌二がライブをやっていたので聴きに行きました。竜野みち子(P)との大西慎吾(B)Trioです。大西順子トリオではありません 😀
ジョー・ザビヌル、スティーブ・スワロー、ミッシェル・ペトロチアーニ、ジョシュア・レッドマン、エグベルト・ジスモンチなどなど渋~くて濃い選曲でしたが、メロディアスな曲も混ぜながら、熱いプレイを聴かせてくれました。演奏難しそうでしたが、ピアノトリオはそれぞれが引き立って、緊張感あっていいですねー。

なんだかとりとめのない日記となってしまいました。

甘味処 川越 あかりや

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Filed under: 未分類 — 店主 @ 19:01:50
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2006年12月2日(土)

ブロークバック・マウンテン


昨日、都内の中学校の先生から、生徒がグループ行動で川越散策をするのでしおりに散策マップを使用したいとのご連絡があり、もちろん構わないですヨ、と返事をしたのですが、今日その生徒さんたちが昼時に何グループか来てくれて、さながら雨風食堂は学食と化してました 😛

話は変わりますが、必ず観に行こうと思いながら、行けなかった今年のアカデミー賞ノミネート作を2本、DVDで立て続けに観ました。「ブロークバック・マウンテン」と作品賞受賞の「クラッシュ」です。

ブロークバック~の方は、作品賞確実と言われながら、受賞を逃したのは同姓愛のテーマをアメリカの大自然を舞台に白人を主人公に外国人監督が描いたからだなんてこともささやかれてますが、両方を観たかぎり、言いたい気持ちも分かりますが、テーマはふたつともなかなか深みがあって優劣付け難いと私は思います。

同姓愛ってほとんど知識がないのですが、この映画を観てると誰でもそういう瞬間がありえるのかなあなんて感じました。というものの、私はかつて山登りで、北アルプスと屋久島を男2人で1週間くらいかけてテントを担いで縦走したことがあるのですが、映画のような大自然の真っ只中でしたが、そういう関係には至りませんでした(笑。

まだ同姓愛が社会的にも認められていない時代の、既成の価値観の中で苦しむ主人公や家族の苦悩がよ~く描かれてましたし、それでいながらもラストの娘とのシーンなどでは救いがあるなあと思いました。クラッシュもそうですが、アメリカはこういった社会問題を抱えながらも何よりも前進していこうという姿勢がホントうらやましいです。

これぞ映画の醍醐味といえる映像美はやはり映画館の大スクリーンで観るべきでしょう。音楽も抑制の効いたテーマ音楽とカントリーミュージックよかったです。クラッシュはまた今度感想を書きたいと思います。

甘味処 川越 あかりや

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2006年11月30日(木)

東京ダモイ


鏑木蓮さんの第52回江戸川乱歩賞受賞作「東京ダモイ」を読みました。

ダモイとはあちらの言葉で「帰還」という意味で、第二次大戦でシベリアに抑留され、捕虜収容所を拠点に過酷な労働を強いられた日本兵にまつわる殺人事件の話なのですが、その真相を60年後の現代で解き明かすというストーリーです。

わたしは個人的に江戸川乱歩賞受賞作というと、どうしても手が伸びてしまい、受賞作家は勝手にストーリーテラーだと期待してしまいがちなのですが、今回はちょっと小説の出来がいまいちでした。枚数の制限とかもあるので難しいところでしょうが、もっとシベリアの部分も深く描きこんで欲しいですし、そもそも主人公はだれなのかという大事なところがあいまいですし、小説として指し色になる日本人女性もどうも現代的ともいえない紋切り型でした。

ただ、シベリアの過酷な強制労働の話などは、ほとんど知識がなかったので衝撃でした。著者の参考文献からも分かるようにだいぶお調べになったのでしょうから、これをルポと思えば、知るべき内容だなあとも思いました。作中にやはり帰還者が昔の抑留のことを話したがらない場面があるのですが、「父親たちの星条旗」でもそうでしたが、本当に地獄を見た人間は忘れたいのだなあと再認識しました。

極限の寒さと餓えの中で草木もろくに育たないような不毛な土地での強制労働。いつダモイできるか分からない状況の中、仲間がひとりまたひとりと人間の尊厳を守られない中で死んでいく・・まったく、想像を絶する世界だったんでしょうねー。

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32年ぶりの再会


火曜日のことですが、雨風食堂に私の小学校時代の恩師(女性です)が食べに来てくださいました。

他にも何人か小学校時代の先生はよく来店いただいているのですが、この恩師はなんと32年ぶりの再会です:!:正直言って私は存在感のない生徒でしたから、恐らく先生もうろ覚えだったのでしょうけど、教え子というのは認識していてくださったようで、昔ばなしに花が咲きました。

自分の生まれ育ったところで商売をするということは、いろんな意味で少しの緊張感があるのですが、昔からの知り合いやお世話になった方々と疎遠にならずに、挨拶や他愛のない話ができるのはつくづく幸せだなあと感じます。

親と子供の関係もそうですが、先生と生徒というのもいくつになっても先生と生徒なんですよねぇ。

甘味処 川越 あかりや

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2006年11月26日(日)

フィリップ・ノワレさんも逝く


また、訃報ネタになっていまいますが、フィリップ・ノワレさんも亡くなったんですねー。

誰だろう?という方もあのイタリア映画の名作「ニュー・シネマ・パラダイス」の映写技師役といえばピンとくるのでは・・。

たぶん、同じ意見の人は多いと思いますが、わたしも好きな映画を10本挙げろといわれれば、その中には必ず入れると思うほどこの映画は好きで、シネスイッチで初めて観て以来、自分用のビデオをわざわざ作って何年かおきに定期的に観ています。

ノスタルジー、淡く苦い恋の思い出、若いころの挫折、 だれでも経験するような普遍的なテーマですが、映画の中で映画への情熱を通してこれらを表現するという、とてもよく出来た脚本だなあといつも感心します。何回も観ているとこの名画が名画といわれる所以を細かい演出などにいくつも見つけることができますが、この映写技師役のノワレさんの配役もかなりの重要な要素ではないでしょうか。恐らく、他の配役の誰よりも、他人では代えられない渋い味を出していると思います。

主人公が映写技師から聴く、99日間、バルコニーの下で恋する王女を待つ兵士のおとぎ話のくだり、なぜ兵士はあと一日待てなかったのか、いろんな方がそれぞれの解釈をしてますが、みなさんはどうお考えですかー?

まだ観ていないかたには、これもお約束ですが2時間版(完全版ではない方)をお勧めします。
実らないほうが、逢えなかったほうが、美しい想い出ってことですよねぇ 😉

甘味処 川越 あかりや

 

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